ダイハツタント エアコン修理
こんにちは。
毎日毎日暑い日が続きエアコン修理も次々と入ってきます。
今日は平成21年式のダイハツタントです。
暑い日は全然冷風が出なくなりオイル交換のため近くの部品量販店さんに行きエアコンも見てもらったところガス圧力が高くその量販店様では直せないので自動車屋さんで見てもらった方が良いという事で当店にお越しいただきました。
今回の車両のタントです。
早速エアコンのスイッチを入れ点検・・・
コンプレッサーのマグネットクラッチはカチンと作動していますが、確かに暖かい風しか出てこない状態です。
では見ていきます。
この時の気温は約30℃
低圧側はさほど異常な値ではありませんが
高圧側がみるみる圧が上がりプセッシャースイッチが働きコンプレッサーが停止してしまいます。
すぐ違和感に気づきファンの状態を見ると動いてはいますが回転速度が明らかに遅い状態でした。
ファンの風切り音もほどんどエンジンの音にかき消されて聞こえない状態でした。
ガスの量は充分足りているようですが、一応パイプラインなどを目視で点検します。
見える範囲で点検
漏れやすい箇所や配管のジョイントなども見ていきます。
目視では特に異常はなさそうでした。
という事でラジエータを外すため
クーラントを抜きます。
フロントバンパー、左右のヘッドランプ、ホースメントなど外し
ラジエータが外れました。
外したラジエータです。
ファンはシュラウドごとラジエータに付いています。
ラジエータからシュラウドとファンを外しました。
こちら新品です。
このタイプのファンはモーターだけの部品設定はなくシュウラウドと一体しか部品設定がないとの事でした。
早速ラジエータに取付
車体に組み込み元通りに外した部品を組付け。
ラジエータにクーラントを補充します。

エンジンをかけてエアコンスイッチを入れるとマグネットクラッチのカチンと言う音と共にファンのブーン!!と言う勢いの良い音か鳴り響いていました。
この時の気温は約31℃
低圧、高圧とも正常な圧力で安定しています。
写真にはうまく映っていませんが太い方の低圧のパイプはキンキンに冷え水玉状に水滴が付いています。
ここのパイプが冷えていないとユニットも冷えていないという事になり風も冷えません。

室内ユニットから水がどんどん出てきています。
吹き出し口の温度を測定
10℃弱の温度の風でこの外気温にしては充分冷たい風が出ています。
続いて走行による状態を点検、走行風による冷却も手伝ってアイドリング時よりも更に冷たい風が出ていて
とても良好になりました。
今回のトラブルは一見、冷媒ガスも入っていてコンプレッサーも正常に作動し電動ファンも回っていて室内の温度調整用のフラップも異常なしとどこにも異常がないように見えますが、よく観察するとファンの回転が弱く冷媒ガスを充分に冷やせないというトラブルでした。
システム内のどこか1つでも本調子じゃないとバランスが崩れ正常に機能しなくなります。
結果冷えが弱い、冷えないという現象になってしまいます。
この時期のエアコントラブルの現象のほとんどは冷えないという現象ですが、原因はさまざまです。
よく聞く話なのですが、ガソリンスタンド、その他量販店などでエアコンが冷えないんですけど何でですか?と尋ねた際にガスが入ってないと思うのでガスを入れたほうが良いですと言われた。と聞くことがとても多いです。
冷媒ガスは何年使っていても消費されて減るようなものではないため、もし本当に冷媒ガスがなくなっているのであれば
何かしらシステム内の損傷などにより冷媒ガスが漏れてしまっているという事になりますので、ただ単に冷媒ガスを入れておしまいとはなりません。
最近の自動車の新冷媒の種類を除き(現時点では)それ以前のフロンガスや代替えフロンと呼ばれる冷媒ガスは大気汚染(オゾン層の破壊、地球温暖化)の観点から大気開放が原則禁止されています。
ガスが少ない、なくなっているのであればまずは漏れている箇所の特定、修理を確実に行い冷媒ガスの充填をすることが基本です。
エアコントラブルはしっかりと知識、経験のあるお店で見てもらい確実に修理してもらいましょう。
ではまた・・・
担当 及川
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